2021年 昇段レポート 空手と私 松元 賢一郎
初めに、この度、昇段審査受審も機会を与えて頂いた三村 政史師範また道場生の皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。私が、初めて極真空手に入門してから、かれこれ三十数年の歳月が経ちました。
私は、高校卒業時茶帯をいただいていましたがその後、就職したのを機に一度空手を辞めてしまっていました。
それから日々の生活に追われ二十数年が経ち、空手に対しての情熱を忘れてしまっていた時、長男が空手を始めたいと言い出しました。
そして、息子が自分で選んだのが極真会館でした。
息子が自分で探してきた道場が極真会館、驚きと同時に懐かしさと嬉しい思いが込み上げました。
息子が通い出した当初は、自分は引退した身、息子のサポートに徹するつもりでしたが、気づけば再入門し白帯を締めて息子と共に汗を流す日々を送っていました。
まさか、この年で初心に戻って稽古が出来るなんて夢にも思っていませんでした。
道場の仲間や先輩方にも恵まれ、稽古をするごとに心身のサビが吹き飛んでいくようでした。
その後、下の息子も入門し、大会にも参加させて頂くようにまり、息子達と共に自分自身ももっと高みを目指したいと思うようになりました。
気が付けば五十歳の声が間近に迫ったある大会で、若い頃の思いと、父として息子達に自ら範をしめしたいという思いもあり、三村師師範に無理なお願いをして一般の部での大会へ出場させて頂きました。
もちろん、映画や漫画のような奇跡はおこりませんでしたが、今のありのままを受け入れ前進するという事、失敗や負けを恐れず、勇気をもって前に進むという事、この大切さを学ぶ事が出来ました。
そして、同時に若い時に諦めた『黒帯を締める』という夢に向かっていく決心が出来ました。
三十数年もかかってしまいましたが、自分を信じて今できる事をコツコツと積み重ねることの大切さを学ぶと共に、夢を実現出来たことは、私の誇りとなりました。
これからは、空手を通じて学んだ事を忘れず、皆様と共にさらなる高みを目指し、まだ見ぬ自分自身へと成長していきたいと思います。
押忍!